TIPS 業界豆知識
祇園祭はまだ終わっていません
京都の祇園祭は、山鉾巡行がすめば祇園祭も終わったかのような静けさを感じますが、まだまだ祇園祭は終わっていません。
そんな今日、7月28日は18時から神輿洗が行われます。
神輿洗は、神輿を蔵に収納する前に神輿を清める儀式です。
また、神輿洗いは禊ぎ祓い清めるに留まるものではなく、京都盆地が湿地帯にあって、あばれ川とも呼ばれた鴨川などの氾濫に生活の基盤を脅かされ、浸水による疫病の発生に恐れを為していた頃には、鴨の水の神様にお鎮まりいただく祈りがあったのだとも言われています。
28日の朝10時に四条大橋で鴨川の水を汲み上げる儀式が行われます。
鴨川の東堤に祭壇が作られており、3回(神用水を6桶)汲み上げられ、神事が行われます。
予備の神用水は仲源寺に置かれています。
汲み上げた水は、午後の神輿洗の神水として神輿をお祓い清め、四条大橋で神輿やまわりにいる人々に振りかけます。
28日17時になると、坂神社本殿では「神輿洗奉告祭」が行われ、祝詞の奏上を終えると、舞殿に三基の神輿が据えられ、「道しらべの儀」となります。
「道しらべの儀」というのは、神輿洗いの神輿が行く道を、大松明の火を以って祓い清める儀式で、八坂神社と鴨川四条間を大松明が往復します。
この大松明に点火される火は、大晦日に焚かれる「おけら火」を絶やさず灯し、守られている神火から移しいただいたものです。
燃え盛る松明は、火の粉や煙を伴って燃え殻を落としていきます。
そのあとを追うように、道端に落ちた燃え殻を割り箸と受け皿で拾い集め、持ち帰る人々がいます。
神輿の通る道を清めた松明が厄除け魔除けなど災厄の強力な除去になると言われていて、数センチになった竹炭を半紙に包み神棚に供える習わしが京都にはあります。
18時になると、神輿3基を舞殿に据えられた3基の神輿の内の一基(中御座)を担ぎ、列の前後を松明で照らし、鴨川四条大橋の上まで行き、神輿を清める儀式が行われます。
ここで使われる神輿は、八坂神社(同市東山区)の3基の神輿のうち、素戔嗚尊(すさのおのみこと)を祭る「中御座」で、これが代表して午前中に汲み上げられた神事用水で清められます。
神水を振りかけられる事により、厄除けや病から身を守ると信じられています。
午後8時30分頃八坂神社に戻り、神輿庫に収めます。
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